maneo(マネオ)の3案件で元利金が未回収となっていたことが発表されました。これまで法人向けの融資では100%償還をしてきたmaneo。ソーシャルレンディング投資をする上で、今回の未回収という出来事が意味することを考えてみましょう。





延滞の概要

今回、延滞が発生しているファンドは以下の3件です。

事業性資金支援ローンファンド43号
事業性資金支援ローンファンド44号
事業性資金支援ローンファンド51号

借り手は教育関連事業を手掛ける企業で、3つのファンドすべて同一の借り手です。業界大手のフランチャイズに加盟しているとのことですから、おそらく学習塾を展開していると思われます。

そしてこの借り手は過去にもmaneoから借り入れをしていたが、一度も元利金の支払いが遅れることなく完済。今回も業績好調との判断のもと、2015年11月に36ヶ月間で総額7,000万円の融資を実行。延滞発生の直前までに15回の支払いが滞ることなく行われていた。

maneoからすれば優良な借り手という認識であった。最近、瀧本憲治社長のお話を聞く機会がありましたが、やはり優良な借り手という認識であったようです。

ところが、3月28日に元利金が未回収となってしまったのです。

“まさか”が起こるのがソーシャルレンディング

「優良」であったはずの借り手からの支払いが突然滞ってしまった。

しかしこのようなケース、何もおかしなことではないのです。貸し手も借り手も、貸す側による借り手の審査も、借りる側による申し込み手続きもすべて人間のやること。どこかに虚飾があったり、見落としがあっても仕方のないことなのです。

14f9644a040b275b28938cf5f5410095_s考えてもみてください。日本を代表する巨大企業・東芝。粉飾に粉飾を重ね、ついに債務超過に陥ってしまいました。優秀な人たちが経営の舵取りをし、優秀な人たちが職務を全うする優良企業(であったはず)の東芝でも現在のような凋落をしてしまうのです。

これまでmaneoで目立った事故が無かったのは、レベルの高い「目利き力」があったからに他ならないのですが、人間のやることに完璧などありえません。当然いつかは今回のようなことが起こって然るべきでしたし、今後もまた起きたとしても何ら不思議なことではありません。むしろ当然と言っても良いでしょう。

信用金庫など、中小企業を借り手とする融資の現場ではまったくもって珍しいことではありません。むしろmaneoがこれまで法人向け融資で焦げついたことが無かったことが、特筆すべき事象だったのではないでしょうか。

あたり前のことですが、ソーシャルレンディングは「投資」です

今一度認識しておきたいのは、ソーシャルレンディングはあくまでも「投資」です。投資には元本の毀損はつきものです。元本が毀損するリスクがあるから想定利回りが高いのです。

昨年末にはクラウドクレジットの「カメルーン中小企業支援プロジェクト」でも延滞が発生しました。これも今回のmaneoでの延滞と同様に、何ら不思議な事象ではないのです。やはりソーシャルレンディングは「投資」だからです。
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ソーシャルレンディング事業者は元本の毀損を最小限に抑えるため、万一の時に備えて担保などのセーフティーネットを張りめぐらせています。それでもマイナスの分配が発生してしまった場合は、投資家の責任においてそれを受け入れるしかないのです。

“みんなのクレジット事案”との違い

ソーシャルレンディング業界での残念な出来事として、みんなのクレジットが行政処分を受けたというニュースがありました。

これは「投資家から集めた資金を、募集時に約束した運用先ではなく、まったく別の目的に使っていた」ことが問題となりました。

別の目的というのは①他のファンドの償還資金に充てていた ②キャッシュバックキャンペーンの資金に使っていた ③代表者個人の借り入れ返済に充てていた おおよそこのような問題により関東財務局が処分を下しました。




これはもう投資商品として成立していません。maneoクラウドクレジットのように真面目に運用した結果、マイナスの分配を出す可能性が生じるのとはまったく次元が異なります。

ソーシャルレンディング事業者として投資家との約束どおり運用した結果、どうしても元本を毀損する事態になってしまった。この損失については投資家自身が負わねばなりません。

なぜなら契約書や説明書に同意して投資をしているからです。投資は自己責任です。

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