maneo(マネオ)がサービスを開始したのが2008年10月。それから間もなく9年が経ちます。来年は10周年ですね。そこで、ソーシャルレンディング業界は実際にどのくらい世の中に浸透しているのか? もっともシンプルで、もっとも客観的な指標ということでGoogle Trends(トレンド)でソーシャルレンディングにちなんだキーワードをいろいろと比較・検証してみました。

そもそもGoogle Trendsとは?

Google Trendsとは任意のキーワードについての相対的な検索ボリュームを示してくれるツール。検索数を示してくれるわけではありません。

例えば「maneo(マネオ)」というキーワードのトレンドを調べた場合、そのキーワードがもっとも検索された時点が100という数値で表され、これが基準値となります。そして最盛期(=基準値)の半分のボリュームで検索された時期は相対数値として50で表されます。30%のボリュームならば30ということになりますね。そのキーワードの人気が著しく落ちて、基準値(=最盛期)の1%未満になると0という数値で表されるという仕様です。

ちなみにこの記事を書いている現在、Google Trendsの急上昇ワードランキングはこのようなラインナップ。

1. iPhone8
2. ソフトバンク
3. アイフォン8
4. 線維筋痛症
5. ドコモ

次のチャプターからご紹介するグラフは、すべて2017年9月12日から過去5年の期間のトレンドを表示しています。

キーワード分析① ソーシャルレンディング

それではまず、キーワード「ソーシャルレンディング」のトレンドを分析してみます。過去5年のチャート。

長らくボックス相場のような小康状態が続いていましたが、2016年の8月末あたりで上昇傾向に。ちなみに、グラフの節点にマウスポインタを合わせると、集計期間と検索ボリュームの値がポップアップしてきます。

2016年は新しいソーシャルレンディングサービスの開業ラッシュに沸いた一年でした。この年の出来事をざっと並べてみましょう。

2月   クラウドリース サービス開始
2月    maneoがGMOクリックホールディングスと資本業務提携
4月   みんなのクレジット サービス開始
4月   後に東証一部上場企業となるインベスターズクラウドがTATERU FUNDING(タテルファンディング)のサービス開始
4月    スマートレンド  サービス開始
7月   アメリカンファンディング サービス開始
9月   グリーンインフラレンディング  サービス開始
10月 GMOクリック証券でmaneoのローンファンドを取り扱い開始




TATERU FUNDINGも含めると計6つのプラットフォームが誕生した一年。プラットフォームが一気に増えたこと、みんなのクレジットによるキャッシュバックキャンペーンを謳った広告が大量に出稿されていたこと、そしてGMOクリック証券の登録ユーザーへの浸透。このような条件が重なって「ソーシャルレンディング」の認知が高まり、検索ボリュームが上昇傾向へと転じていったのではないでしょうか。

長い長い横バイ期間を脱して上昇モードに入ってからは、まさに右肩上がりのトレンドとなっています。

キーワード分析② その他のフィンテックとソーシャルレンディングを比較

昨年の後半から一気に弾けた感のあるキーワード「ソーシャルレンディング」。それでは、その他のフィンテック系キーワードと比較した場合、どのような傾向が読み取れるのでしょうか。

インフラである「電子マネー」が早い時期から高水準なのは別格として、まだインフラとして確立されておらず、投機対象となっている「仮想通貨」のバブルを連想させるような、大変な盛り上がりぶりが一目で確認できます。今年の春あたりで、グラフが垂直に上昇していますね。

こうして見ると「ソーシャルレンディング」はまだまだマイナーなキーワードであることがわかります。

辛うじて「ロボアドバイザー」のボリュームを上回ってはいますが、これにはカラクリがあります。「ロボアドバイザー」に関してはそのカテゴリー名よりもサービス名が遥かに広く浸透しているのです。

こちらは過去1年間のトレンドチャート。

「ソーシャルレンディング」よりも「THEO」の方が圧倒的にハイボリュームですし、「ウェルスナビ」とは拮抗しています。「maneo」は「ソーシャルレンディング」よりも低いボリュームで推移。ただし「maneo」はカタカナの「マネオ」でも検索されています。英名とカナ名での平均値を合計すると28でした。これは「ウェルスナビ」の平均値と同じ。「ウェルスナビ」も「Wealth Navi」で検索されることがあるでしょうから、実質的にmaneoよりもウェルスナビの方が高水準といって良いでしょう。

「ビットコイン」というキーワードもかなりのパワーがあるのですが、人気が高すぎてグラフの縮尺がおかしくなってしまうため、今回は比較対象に入れませんでした。ご興味のある方はご自身で調べてみてください。

「ソーシャルレンディング」単体で盛り上がりつつあるのは紛れもない事実です。ただし相対的に見ると、まだまだ世間一般に浸透しているとは言い難い状況であるようです。maneoの瀧本社長がよく言われる「プロの投資領域の大衆化」。本当の意味での大衆化は、まだまだこれからが本番といった感じですね。

長くなってきましたので、今回はここまで。次回はソーシャルレンディング事業者同士で検索トレンドを比較してみたいと思います。

続編「ソーシャルレンディングはどの程度盛り上がっているのか? ②」はこちら