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Crowd Realty の投資家はビジネスオーナーである!?

Crowd Realty が提供するエクイティ・クラウドファンディングは、投資家から出資されたお金を不動産関連の賃貸や売買を行うSPCに対して投資していく仕組みです。例えばリノべる案件では、SPCは築20年程度の区分マンションのリノベーションとバリューアップを短期で行ってから売却もしくは賃貸を行います。

売却や賃貸から得られる収入は分配として投資家に還元されるのですが、その利回りは貸金業法が規定する上限金利を超える水準を想定することもできるそうです。現在国内で普及しているソーシャルレンディングは、貸付金利から営業者報酬を差し引いた部分を投資家の利益として分配しています。しかしCrowd Realtyはビジネスから生じる利益も投資家に分配するので、理論上はその利回りに上限は無い。ちなみに貸金業法が定める上限金利は貸付額に応じて15%から20%となります。なので貸金ベースのソーシャルレンディングでは20%以上の利回りを想定することは現実的ではないのですが、あくまでもビジネスに投資するCrowd Realtyは利回りにおいて上限金利に阻まれることがないのです。

ソーシャルレンディングは投資家が貸金オーナーであるとすると、エクイティ・クラウドファンディングでは投資家はビジネスオーナーである。こう捉えることができるでしょう。

個人で不動産ビジネスを手がけるのはなかなか難しいのですが、Crowd Realty が運営するマーケットプレイスに参加してしまえば、誰でも不動産ビジネスのオーナーになることができるのです。

鬼頭CEOのこだわり

エクイティ・クラウドファンディングのプラットフォームを運営していく上で、鬼頭CEOの譲れないポイントが大きく2つあるそうです。

一つはファンドの透明性。「資金調達者や彼らの投資対象に関する情報を可能な範囲で開示していくことで、ファンド固有のストーリーやビジョンも際立たせていくことができる。そのようなストーリーを伝えることで、彼らの熱意が投資家からの共感や関心を呼び込むことになる。共感が資金を集める流れはクラウドファンディングの原点でもあるし、透明性の確保により投資家保護にも資する。」と、その意図をわかりやすく語ってくれました。

そして二つ目は投資家がリスクに見合ったリターンを得られるよう、アップサイド(ビジネスから得られる利益の伸びしろ)も取れる仕組みにしたいということ。

Crowd Realty が提供するファンドには、比較的リスクの低い債券投資に近いようなものから、ある程度リスクが見込まれる株式投資のようなものまで、幅広いラインナップがあります。「だから特にリスクが高いファンドについては、上限金利に阻まれることなく、投資家はそのリスクに見合ったリターンを得られるような、アップサイドを取れる仕組みを構築している」とのことです。

写真 / 株式会社クラウドリアルティ・代表取締役CEO 鬼頭武嗣氏
写真 / 株式会社クラウドリアルティ・代表取締役CEO 鬼頭武嗣氏

「投資の初心者が入るにあたって大切なこと。それは透明性と共感性。初心者の入り口としてはとても良いモノになるはず。金融商品への投資という事だけではなく、できるだけファンドごとの固有のストーリーと共にエモーショナルな部分も伝えていきたい。不動産という裏付資産がありつつも、実際にビジネスを行うAさんが魅力的だから、そこに共感を持って投資を始めてもらう。そしてリターンを得る。それにより投資たるものが何かを肌で感じてもらう。そういうサイクルの中に入ってもらう。まさに生きたクラウドファンディング。クラウドファンディングが本来持つ良さを提供していきたい。」と語ってくれました。

これは、投資に不慣れな初心者の方にも馴染みやすいプラットフォームであることも志向されていることの表れではないでしょうか。

鬼頭CEOが語る中長期的なビジョン

最後にCrowd Realtyがその先に見据える壮大なビジョンを、鬼頭CEOが熱く語ってくださいました。

「このビジネスは金融側から見ると資本市場、証券市場、キャピタルマーケットを作ることだと捉えている。なので、市場で合理的かつ効率的な取引をしてもらえるようにするには、投資家も増やさなければならないし、発行体も増やさなければならない。

そしてそれに応じた取引所の仕組みでありルールも作っていかなければならない。エコシステムとしてかなり大きく広げていくことを目指している。これを日本だけで閉じ込めてしまうとガラパゴス化してしまう。

日本の既存の金融関連の法規制はグローバルスタンダードからかけ離れてしまっているし、P2P型のファイナンスの市場形成は欧米より何周も遅れている。そこをいち早くキャッチアップして、欧米主導のマーケットに日本発のエコシステムとして切り込んで、このキャピタルマーケットの主導権を取りにいきたい。それをプレーヤーとして一社だけでやっていくのもなかなか大変ではあるが、まずは着実に自分たちの実績を作りながら、行政とか政府も巻き込みながら、ルールを作るとか海外のマーケットと対等に渡り合うということをやっていかねばと思っています。

広い意味でフィンテックとはこういう熾烈な国際競争の中にある産業だと思っているので、日本の国益に資するプラットフォームとして、ビジネスをどんどん大きくしていきたい。エコシステムを大きくしたいのです。」

CrowdRealty_logo

まとめ

エクイティ・クラウドファンディング - 国内のクラウドファンディング業界ではまだマーケットが成立していない概念であり、まったく新しい金融ビジネスです。Crowd Realty は自身のそのスキームを、ビジネスをしたい人と投資をしたい人をマッチングするマーケットプレイスと定義しています。

ビジネスをしたい人と投資をしたい人。この両者がいなければ成り立たない。両者が主役であり、両者を繋げるP2Pのマーケットプレイス。透明性が高く、リスクとリターンのバランスが取れた投資家と起案者双方にとってフェアな市場形成を追求するCrowd Realty 。今後の事業展開にしっかりと注目していきたいと思います。



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