写真 / 株式会社クラウドリアルティ・代表取締役CEO 鬼頭武嗣氏

エクイティ・クラウドファンディング -Crowd Realty は不動産に係るビジネスをしたい人と投資をしたい人をマッチングするマーケットプレイス。 個人投資家のお金を運営会社がネット経由で仲介し、企業や個人などに貸し出す仕組みであるソーシャルレンディング(貸付型クラウドファンディング)と近しい概念ではあるが、日本ではまだほとんどマーケットができていない新しい金融ビジネス。そんなエクイティ・クラウドファンディングのプラットフォーム・Crowd Realtyを立ち上げた株式会社クラウドリアルティの代表取締役CEO・鬼頭武嗣氏を取材しました。

Crowd Realty が提供するサービスとは

Crowd Realtyはエクイティ・クラウドファンディングという直接金融の仕組みを提供するプラットフォーム。保有する不動産の賃貸や売買で利益を出すビジネスだけに特化した会社(SPC:特別目的会社)を用いて、そのビジネスに資金を提供して利益を得たい個人投資家を結びつけるプラットフォームです。

個人投資家は起案者が行うビジネスが生み出す利益の一部を得ることができ、起案者はビジネスを行うための資金を集めることが可能になる。個人投資家と起案者の双方がメリットを分け合える場所。投資をしたい人と不動産ビジネスをしたい人たちの出会いの場=マーケットプレイスとなるわけです。

投資対象が見えるから投資家は自分の目で判断できる

日本国内で普及しているソーシャルレンディング(貸付型クラウドファンディング)では法律による規制があり、個人が投資した資金がどのような企業や人によって使われるのかをオープンにすることができません。

しかしながら、このエクイティ・クラウドファンディングでは「 どんな不動産の?」、「 どのようなビジネスの資金として使われるのか?」ということが情報として事前に開示されます。ですので個人投資家は実際に投資をする前に公開されている情報を参考に、投資対象をしっかりと吟味することができるのです。

不動産が投資対象の場合、自分の目でその物件を確かめに行くことだってできてしまうケースもあるかもしれません。これは従来のソーシャルレンディングでは実現できなかった利点です。

「Crowd Realtyではどんな人たちがビジネスをしているのか透明化できる。彼ら(資金を集めてビジネスを行う人)の熱意が共感や関心を呼び込む。金融商品としてのいわゆるエクイティ・ストーリーだけでなく、それに地域の歴史や起案者の実績や可能性にまで踏み込んで多層的なストーリーを紡ぎ出していく。投資家はそこに共鳴して投資をする。」と鬼頭CEOは語ってくれました。まさにクラウドファンディングの本質を大切にしたスキームです。

スクリーンショット 2017-02-20 23.33.26Crowd Realtyのウェブサイト(https://www.crowd-realty.com/)より引用

第二種金融商品取引業としての準備期間

2014年12月に会社を立ち上げてから、今年でいよいよ3年目に突入。この期間は鬼頭CEOが長年アイディアとして温めてきたCrowd Realty のスキームを具現化するための準備に集中し、特に最初の1年は金融庁や財務局、国土交通省への説明や確認に時間を費やし、相当な苦労を経験したそうです。

そして無事に第二種金融商品取引業の登録もクリア。この第二種金融商品取引業は投資家の保護を目的とした法律によって規定される資格です。詳しくは後述しますが、貸金業ではなく第二種金融商品取引業に基づくビジネスであることが、投資家に大きなメリットをもたらします。それは投資対象の透明化と、投資家のリスクに見合った高めの想定利回りです。この「高めの想定利回り」とは、貸付金利をリターンの原資とするソーシャルレンディングでは実現できない水準とご理解ください。

2017年は本格的にファンドをリリース

そして2017年、Crowd Realtyはいよいよ本格的にファンドをリリースします。まずはエストニアの不動産開発のための貸付債権の証券化を目的としたファンドや、日本国内のリノベーションの素材となる中古マンションの不動産ファンドを計画中とのこと。

中古マンションの不動産ファンドについては、すでに同社のウェブサイトでも発表されていますね。中古マンションのリノーベーションサービス「リノべる。」を運営するリノべる株式会社との業務提携による展開となります。

海外案件についてはエストニアを拠点に欧州諸国に広げていく構想。また国内案件についてはまずは「リノべる。」ファンドに注力しながら、資金調達を希望する様々な企業と協業していく意向だそうです。

後編に続く