2008年にmanoe(マネオ)によって始まった国内ソーシャルレンディングの歴史。2009以降、世界最大級の投資銀行出身者、ネット金融グループの最大手、証券会社と、金融の各分野から満を持しての新規参入が相次ぐことになりました。




国内2つ目のソーシャルレンディング事業者

maneo(マネオ)に続いて立ち上がったソーシャルレンディングサービスがAQUSH(アクシュ)です。ゴールドマン・サックス出身のラッセル・カマー氏によって2009年12月にサービスが立ち上げられました。初期のmaneoと同じように、個人向け無担保融資が事業の柱。イギリス・ZOPA(ゾーパ)のビジネスモデルを日本向けに展開することを目指しました。借り手の信用力を見える化したヒートマップの導入や、アメリカのLending Club(レンディングクラブ)へ為替リスクなしで投資できるグローバルマーケットなど、非常にユニークなラインナップでmaneoと並ぶ人気となりました。しかし残念なことに、2015年春ごろから各ファンドが中止もしくは休止状態となっています。

SBIグループも参入

maneo、AQUSHのベンチャー企業に続いてSBIソーシャルレンディングが参入したのは2011年3月のこと。SBIグループが100%出資するビッグプレーヤーです。国内事業者や個人への証券や不動産を担保とした融資を投資対象としてスタート。投資利回りは先行する2社より低めではありましたが、オーナー企業への信頼感も手伝い、投資家から一定の支持を得ることに成功しています。2011年春以降はmaneo、AQUSH、SBIソーシャルレンディングの3社による案件供給に対して投資需要が徐々に上回るようになっていきます。ファンドの募集が開始されると数分で募集金額に達してしまうという、クリック合戦のような状況が生まれてきました。

証券会社が手がけるソーシャルレンディング事業

そんな中、2013年12月に証券会社によるソーシャルレンディングサービスがローンチ。日本クラウド証券によるクラウドバンクです。日本初の証券会社によるソーシャルレンディング事業ということで大きな注目を集めます。また、ファンドのラインナップも不動産担保ローン、国内事業者への担保/無担保融資、新興国マイクロファインナンス、代替エネルギー特化ローンファンドと非常にバラエティーに富んだ内容であったこともあり、投資家から高い人気を集め、事業として上々のスタートを切ることができました。当時としては目標利回りが比較的高めの設定であったことも支持を得る一因となりました。AQUSHの立ち上げにも参画された大前和徳氏が社長としてその手腕を振るいました。



まとめ

ソーシャルレンディング事業者も4社となり、いよいよ業界としての形ができはじめた時期といえます。投資家需要も確実に大きくなり、投資対象の幅も広がってきました。ベンチャー企業により種がまかれた国内ソーシャルレンディング業界。SBIグループや証券会社による参入など、業界の拡大に向けていよいよその準備が整ってきた段階といえるでしょう。